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そういうこともある



「自殺した者は、本来の寿命が来るまでの期間、我々悪魔の奴隷とならなければならない。昔からそう言い伝えられていただろう?」

 自ら命を絶った女に悪魔が言った。
 悪魔の言葉に女は驚いた。

「何だ、信じていなかったのか?まあ、お前のような年齢の女は奴隷ではなく、我々悪魔の花嫁になるのだがな。さて、お前と俺の婚礼だ。もう既に準備はできている」

 ニタニタと笑う悪魔に女は尋ねた。
「もう準備ができているというのなら、あなたの親族たちはもうみんな来ているのね?」

 それに対し、悪魔は答えた。
「親族というか、仲間だな。我々悪魔に親兄弟はいない。我々は地獄の底の暗闇から自然に生まれるのだ」

 それを聞き、女はニッコリと笑った
「そう!それなら舅も姑も、小姑さえもいないのね。前よりずっとマシだわ!喜んで結婚します!」


終わり
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ジャンル : 小説・文学

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No title

大笑いしました。なるほど。そういう見方もあるか。

でも、親とか兄弟とかがいなくても、自然に眷属が湧いて出るなら、なんでこの悪魔さん、女房なんかをほしがるんだろう(^^;)

Re: ポール・ブリッツ 様

いつもコメントありがとうございます。

悪魔がなぜ花嫁を欲しがるか?

多分、嫌がらせしたい為だけに結婚するのでしょう。そんな女性の話を聞いたことありますし。

人間がするんだから、悪魔だってできないことはないはず。
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ジャック・リッチーの短篇集を読んで、その読みやすさに感銘を受けた火消茶腕です。

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