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朗報



 トイレ掃除でお困りの奥様に朗報!

 そんな宣伝文句に目を留め、私はある商品の記事を読んだ。

 なるほど!これなら、トイレ掃除も楽になるかもしれない。

 私は早速その薬品を注文した。

 使ってみると効果てきめん。あれ程言ってもするのを拒んでたのに、今では必ず夫は座ってする。

 夫に毎回盛っている薬は、小をしようとすると、大も出てしまう様になる薬なのだ。

 おかげで、便座の周りはいつもきれいで、爽快。

 最初の内、私の知らないうちに、夫の下着が新しくなっていたから、色々あったのかもしれないが、まあ、良しとしよう。

 みんなにも勧めなくっちゃ。

終わり
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命令




「それでは何なりとご命令ください」
 彼女がそう彼に言った。さんざん苦労し、ようやく手に入れた、高性能の美少女型アンドロイドだった。
 
 彼は言った。
「何なりとご命令ください」
 
  高性能アンドロイドは即座に意を汲み取り、片足を上げた。
「靴を舐めなさい」
 
 男は歓喜の内にひざまずいた。



終わり

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試される時




「君は自制心が強いから大丈夫だよね」

 介護の苦労を見かね、その薬をくれた友人の言葉が頭に響いた。

 それはそれは香ばしいカレーの匂いが、投薬後の彼女のおむつから漂っている。

 私はそれを取り替えるのを、前以上にためらった。


終わり
 

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仁義なき戦い






「勝った!」
 長かったロボット同士の戦いも、ようやく決着がついた。相手ロボットは行動不能となり、肩辺りから一筋煙が出ている。


「これで終わりだな?それじゃあ、俺の良いようにさせてもらう」
 俺は妻に言って、俺の家政婦用ロボットに、玄関のスリッパを直に廊下に置くように命令した。いちいち、スリッパ立てにスリッパを入れるようにロボットに命令するなんて馬鹿げている。すぐに履けないじゃないか。


 俺のスリッパをスリッパ立てからロボットが取ろうとした瞬間、妻が叫んだ。
「まだよ!まだ勝負はついていない」
 妻がそう言うか言わないうちに、妻の整理整頓ロボットが大きな爆発音を上げ自爆した。


「引き分けね」
 妻がニッコリと笑った。
 確かに、俺の家政婦用ロボットも巻き込まれて、粉々に壊れた。ついでに玄関も壊れ、スリッパもスリッパ立ても吹き飛んだ。勝負はなしだ。


「くそ!」
 俺は妻に怒鳴った。
「来週末は二階寝室に場所を移してやり直しだ。パジャマはいちいち、タンスに入れさせないぞ」


 せっかくの新居はほうぼう壊れてはいるが、負けられない。仁義なき戦いは続く。


終わり




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コーヒールンバ






「お前はこいつと浮気しているんだろう?俺は知っている!」
 ヒワタシが俺を指差した。突然のことに俺は驚いた。全く身に覚えがない。


「な、何を根拠にそんな?私はヘンミさんとそんな関係になったことは一切ありません。誤解です!」
 フミコさんが怒りを含んで叫んだ。


「根拠?根拠はあるぞ。これだ」 
 そう言って、ヒワタシは歯をむき出し、それを指差した。
 そこには大分黒く染まった歯が並んでいる。


「最近、俺はコーヒーのブレンドを色々試みていて、特殊な性質のコーヒーを作ってしまったんだ。それはとてもいい味なんだが、副作用というのか、一杯飲んだだけで、歯が黒く染まるんだ」
と、彼はまた自分の歯を見せた。


「しかも、それだけじゃなく、人にもこの色は伝染る。鏡を見てみろ。お前の歯は、薄っすらと黒くなっているだろう。俺から伝染ったんだ、口移しでな」
 フミコさんは思わず自分の口を抑えた。どうやら事実らしい。


「そして、なぜかおまえの歯も黒くなっているよなあ、ヘンミ」
 私は思わず身体をこわばらせた。
「フミコから伝染ったんだろう。その黒くなった歯が浮気の証拠だ。素直に認めたらどうだ?」


 問い詰められ、フミコさんが逆上した。
「嘘よ、何かの間違いよ。私はヘンミさんと浮気なんて絶対していない」
 それを聞き、すかさず俺は土下座した。
「すまん、俺が悪いんだ」


 床に這いつくばった俺の姿を見て、ヒワタシは勝ち誇った顔をし、フミコさんは驚き、目を見張った。
「俺がこの前、ここに泊まった時、つい出来心で、寝ているフミコさんの唇を奪ったんだ。ただ、やったのはそこまでで、フミコさんは決してお前を裏切ってはいない。俺が一方的に悪いんだ」


 俺の告白をヒワタシは信じた。俺は二人にはひどく責められ、関係を絶たれてしまった。
 
 俺にとって、非常に悔いの残る結果となってしまった。俺はヒワタシの唇の感触を思い出し、胸を痛めた。


終わり


 


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ジャック・リッチーの短篇集を読んで、その読みやすさに感銘を受けた火消茶腕です。

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