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初めてご訪問された方へ



 いらっしゃいませ。
このブログにはしろうとが趣味で書いた創作ショートショートが載せてあります。

 

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目次1~100

1、「前書き そんな時代」 創作をする方々に

2、「原罪 はじめてのつみ」 宗教注意

3、「白衣の天使」 看護師さんが好きな人どうぞ

4、「風邪薬」 夢の風邪薬です

5、「選ばれた男」 ホラー?

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目次101~

101、「神はサイコロを振る」 ある男が罪に問われ
    「神はサイコロを振る」(オチ付け足し)

102、「奇跡」 起きる時は起きるのかも

103、「奇跡は起こらなかった」 検死担当医が呼ばれて

104、「黒いサプライズ」 シモネタ注意

105、「白いサプライズ」シモネタ注意. 

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選べるのはふたつだけ




「大体さー、品質、価格、アクセスという三つの中で、選べるのはふたつだけって決まっているもんなんだ。それを一般人はわかってないんだよ」
 酒場で知り合った男が、臭い息を吐きながら、私に愚痴った。

「何それ?どういうこと?」
 やや、鬱陶しいと感じながらも、ちょっと興味も湧いたので、私は尋ねた。

「ん~、それはね」
 しばし考えをまとめようと、空中を見た後、私の方を向いて言った。
「こういうたとえ話なら分かりやすいかな。ここに旨くてしかも安いラーメン屋があったとする。すると店はどうなると思う?」
 
「それはその店は繁盛するんじゃない。うまくて安いんだもの、言う事無しでしょう」
 私は答えた。

「そう多分繁盛するよね。きっと、いつもその店は客でいっぱいになるよね。すると、どうだろう。今日、そのラーメンを食べたいと思って、店に行ったとして、すぐに食べられるかな?」

「店の広さにもよるだろうけど、混んでて、すぐには座れないかもしれないね」

「だろう」
 男は言った。
「品質、つまり美味しくて、価格、安いなら、アクセス、つまり入ったらすぐに食べられる、という利便性は我慢しなければいけない。高品質で低価格なら、アクセスのよさはあきらめたほうがいい。選べるのはふたつだけなんだ」

「あー、そういうこと!」
 私は頷いた。

「もし、とても美味しくて、しかも行ったらすぐに席に座れるような店なら、そこのラーメンは多分とても高いんだ。頻繁には行けない値段になってる。 品質とアクセスを取るなら、低価格というわけにはいかない」

「すると安くてすぐに席に座れるようなラーメン屋のラーメンは……」
 私は言った。

「まあ大して美味しくないだろうね。価格とアクセスをとったんだ。品質は我慢しろ、ということだ」
 男が声高に主張した。

  なるほどと思える理屈だった。
 確かに世の中はそのようにできている気がする。けれど私は目の前で喋っているこいつの職業を知っているので、いまいち納得がいかない。眼の前で理屈をこねてる男は、テレビ関係者なのだ。
 確かに、民法の放送は只だし、テレビはスイッチ押せばいいだけで、見る手間は殆どないが……。


 という経験をして、私自身も思い当たった。
 私はブログで小説を書いているけど、それは当然無料で見られる。アクセスも別に難しいことはない。回線が混雑してしまうなどということがあるはずはない。

 ということであとはわかるよね。
 これを読んで面白くない、と思うのはいたって普通のことなんだよ。無駄に時間を過ごしたなどと、怒らないでほしい。

 選べるのは二つだけ。いい理論だ。

終わり

テーマ : ショートショート
ジャンル : 小説・文学

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補修



 
 木材の場合、まずは表面に紙やすりを丁寧にかけ、カビや汚れを落とす。
 終わったら水拭きをし、細かいほこりなどもとる。
 その後、紙やすりでは平らにならないような溝や傷を埋める。小さいものはとの粉を水で溶いたものでもいいが、大きな穴のようなものは木工用のパテを使う。
 眼の前には大きな穴が多数ある。

 パテを穴の中にヘラで押し込み、周りと同じ高さになるように穴を埋める。はみ出た余分な分は丁寧に除去する。

 パテが乾いたら、再び紙やすりをかけて平らにし、その後塗装する。 パテの製品の質にもよるが、上に塗るのがニスなどでは穴の場所が分かってしまうことが多い。穴を完全に隠したいのなら、ペンキを塗るべきだ。

 その旨を家主に言うと、穴の跡を見えなくしてほしいということだったので、ペンキを塗ることにした。色はクリームにするか。

 パテが乾いて塗装ができるようになるまで24時間かかる。というわけで、すべての穴をパテで埋めた後、他の場所の補修にかかることにした。

  石膏ボードの壁にもいくつか穴が開いていた。
 穴はさほど大きくない。持ってきたリペアテープで十分補修できるだろう。

 まずは穴の周辺の壁紙を四角く切る。そしてそれを剥がす。
 剥がした後穴に指を突っ込み、なるべく周辺を綺麗にする。
 それから周りを拭いて埃を取った後、リペアテープを穴に貼った。

 リペアテープは細いプラスチックの糸が網目状になっていて、それを穴の上に貼ることにより、その上に補修用の石膏を重ねる事ができる。
 練った石膏をなるべく平らに伸ばして穴を塞いだ。

 石膏が乾いたら紙やすりをかけて平らにし、そしてその上から壁紙を貼る。 周囲と同じ壁紙なら、ぱっと見そこに穴が開いていたことはまず分からない。

 しかしこの石膏も固まるまで最低4~5時間は欲しい。
 それを説明すると、じゃあ今日はここまでで結構です。明日また仕事を再開してください、と家主が言った。

 道具を片付けていると、どうぞ、と缶コーヒーを渡され、そこで軽いおしゃべりをした。

「このボランティアは長いんですか?」
 家主が聞いた。
「いいえ始めたのはここ最近です」
 私は答えた。

「この家にはお一人で?」
 私は聞いた。
「 ええ、前は女房がいたんですが……。あなたは?」
「私も同じです。それでこんなボランティア始めたんですけどね」
「 そうですか」
 家主が頷いた。

「私の場合、自分も銃を取りましたので 何か罪滅ぼしをしたかったんです」
 私は言った。

 この町のすべての銃痕が補修され見えなくなれば、私も何か変われるような気がしていた。

 とにもかくにも、内戦は終わった。全て終わったのだ。
 私は缶コーヒーを煽った。

終わり

テーマ : ショートショート
ジャンル : 小説・文学

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Author:火消茶腕
ジャック・リッチーの短篇集を読んで、その読みやすさに感銘を受けた火消茶腕です。

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